高齢者は賃貸を借りられない?大阪の市営住宅の入り方と終の棲家の選び方
高齢になってから住む場所を探すのは、想像以上に大変です。高齢者というだけで賃貸を断られるのが現実。このページでは、実体験をもとに高齢者の住まいの問題と、大阪で使える具体的な解決策をまとめました。
このページで一番伝えたいこと:高齢になってから部屋を探すのは本当に苦労します。元気なうちに、持ち家があるなら売却して市営住宅に移るのが最も現実的で安心な選択肢です。
1高齢者が賃貸を借りられない現実
なぜ高齢者は部屋を貸してもらえないのか
「年齢を理由に入居を断るのは差別では?」と思うかもしれませんが、大家さんの本音としては高齢者に貸したくないというのが現実です。理由はシンプルです。
- 孤独死のリスク:一人暮らしの高齢者が室内で亡くなると、発見が遅れて事故物件になる。大家にとっては物件の価値が大幅に下がる
- 家賃滞納のリスク:年金だけの収入では、入院や体調悪化で支払いが滞る可能性がある
- 連帯保証人の問題:高齢者の保証人になってくれる人が見つかりにくい
- 原状回復の不安:長期入院や施設入所で退去時の対応ができなくなる
- 火災のリスク:コンロの消し忘れなど、火の不始末を心配される
不動産屋も「高齢者OK」の物件をあまり持っていません。「お気持ちは分かりますが…」と丁寧に断られるか、条件の悪い物件しか紹介されないのが現実です。
実際にあった話
家を売却した後に親の一人暮らし用の部屋を探したことがあります。何とか2件見つけて住んでもらいましたが、どちらも長く住める環境ではありませんでした。高齢者に貸してくれる物件は、それなりの事情がある物件が多いのが現実です。
つまり、高齢になってから賃貸で部屋を探すのは選択肢が極端に少なく、良い物件にはまず巡り合えないということです。だからこそ、元気なうちに住まいを確保しておくことが重要なのです。
教訓:高齢になってから部屋探しをすると、選べる物件がほとんどありません。「まだ元気だから大丈夫」と思っているうちに動くのが正解です。
2市営住宅が最強の選択肢である理由
高齢者の「終の棲家」として一番おすすめなのは、市営住宅(公営住宅)です。民間の賃貸と比べてメリットが圧倒的に大きいです。
市営住宅のメリット
- 家賃が安い:収入に応じた家賃設定。年金暮らしでも月1〜3万円程度で住める
- 高齢を理由に追い出されない:民間と違い、年齢を理由に退去を求められることがない
- 死ぬまで住める:文字通りの「終の棲家」になる。施設に入るまで安心して暮らせる
- 保証人の問題が少ない:保証人不要の制度や、保証会社の利用が認められている場合も
- 建て替えが進んでいる:大阪市の市営住宅は建て替え・リニューアルが進んでおり、きれいな物件も増えている
- エレベーター付きの棟も多い:足腰が弱くなっても安心
市営住宅のデメリット
- 抽選なのですぐには入れない:人気の物件は倍率が高い
- 場所を選べない場合がある:希望のエリアに空きがないことも
- 収入制限がある:一定以上の収入があると申し込めない
- 内装は質素:民間の新築マンションのような豪華さはない
市営住宅 vs 民間賃貸(高齢者の場合):民間賃貸は「貸してくれない」「家賃が高い」「いつ退去を求められるか分からない」の三重苦。それに対して市営住宅は「家賃が安い」「追い出されない」「死ぬまで住める」。高齢者にとっては市営住宅が圧倒的に有利です。
3大阪の市営住宅に入るコツ
市営住宅は抽選なので「運次第」と思われがちですが、コツを知っていれば当選確率を大幅に上げることができます。
基本の申込み方法
- 大阪市の市営住宅は、年に数回定期募集がある(春・秋が多い)
- 申込みは大阪市住まい公社が窓口
- 申込み用紙は区役所や住まい情報センターでもらえる
- 応募資格:大阪市内に住んでいる(または勤めている)、収入基準を満たしている、など
当選確率を上げる最大のコツ
とにかく毎回申し込み続けること。これが一番大事です。
- 大阪市の市営住宅は、落選するたびに「落選回数」がカウントされる
- 落選はがきを集めておくと、一定回数以上の落選で優先枠(ポイント方式)に入れる場合がある
- 目安として5年間申し込み続けて、10回以上の落選があると、優先的に入居できる可能性が高まる
- つまり「今すぐ入りたい」ではなく、数年後を見据えて今から申し込み始めるのが正解
60歳になったら申し込みを始めよう:65歳、70歳で本当に必要になってからでは遅い。元気なうちから毎回コツコツ申し込んで、落選回数を積み上げておくのが賢いやり方です。「まだ早い」と思ったときが始めどきです。
申込みの具体的な流れ
- 募集時期をチェック:大阪市住まい公社のサイトや広報紙で募集情報を確認
- 申込み用紙を入手:区役所、住まい情報センター、または郵送で取り寄せ
- 必要書類を準備:住民票、収入証明書(課税証明書など)
- 申込み:郵送または窓口で提出
- 抽選結果を待つ:当選なら入居手続き、落選なら落選はがきを保管しておく
- 次の募集でまた申し込む:これを繰り返す
市営住宅以外の公的住宅
市営住宅以外にも、高齢者が利用できる公的な住宅があります。
- 府営住宅:大阪府が運営。市営住宅と同様の仕組み。大阪府住宅供給公社が窓口
- UR賃貸住宅:抽選不要で先着順。保証人不要。ただし家賃は市営より高め(5〜8万円程度)
- シルバーハウジング:公営住宅の中でも高齢者向けに設計された住戸。見守りサービスが付いている場合も
URは「つなぎ」として使える:市営住宅の当選を待つ間、UR賃貸に住むという方法もあります。URは保証人不要・高齢者でも入居しやすいので、民間賃貸よりはるかにハードルが低いです。
4持ち家は元気なうちに売る
「持ち家があるから安心」と思っている方は多いですが、高齢になってからの持ち家はリスクにもなります。
高齢者の持ち家のリスク
- 維持費がかかる:固定資産税、修繕費、保険料。年金生活には重い負担
- 老朽化への対応:屋根の修理、水回りの故障など、高齢になると自分で対応できない
- 階段がつらくなる:2階建ての家は、足腰が弱くなると生活が困難に
- 災害時のリスク:古い木造住宅は耐震性が低い。大阪は地震・台風のリスクもある
- 売りたいときに売れない:高齢になって判断力が衰えてからでは、不動産の売却手続きが困難になる
- 相続トラブルの種:家の処分を決めないまま亡くなると、相続で家族が揉める原因に
いつ売るべきか
60〜65歳の、まだ判断力も体力もあるうちが売り時です。
- 自分で不動産屋と交渉できる体力・気力があるうちに動く
- 売却代金は老後の生活資金・施設入所費用に充てられる
- 家を売った後は市営住宅やURに移る(市営住宅の申し込みは並行して進めておく)
- 「家を売るのはもったいない」と思うかもしれないが、維持費と将来のリスクを考えたら早く手放すほうが合理的
理想的な流れ:
① 60歳前後から市営住宅の申し込みを始める(落選回数を積む)
② 当選したら持ち家を売却して市営住宅に引っ越す
③ 売却代金は老後資金として確保
④ 市営住宅で安い家賃で暮らしながら、年金+売却代金で安心の老後
この流れが一番リスクが少なく、お金も住まいも安心です。
① 60歳前後から市営住宅の申し込みを始める(落選回数を積む)
② 当選したら持ち家を売却して市営住宅に引っ越す
③ 売却代金は老後資金として確保
④ 市営住宅で安い家賃で暮らしながら、年金+売却代金で安心の老後
この流れが一番リスクが少なく、お金も住まいも安心です。
5相談窓口と関連情報
住まいの相談窓口
| 窓口名 | 電話番号 | 備考 |
|---|---|---|
| 大阪市住まい公社(市営住宅の申込み) | 06-6682-2561 | 市営住宅の募集・申込み窓口 |
| 大阪市立住まい情報センター | 06-6354-4401 | 住まい全般の相談(北区天神橋6丁目) |
| 大阪府住宅供給公社(府営住宅) | 06-6203-0788 | 府営住宅の募集・申込み窓口 |
| UR都市機構(UR賃貸住宅) | 0120-23-7310 | UR賃貸の空室照会・申込み |
| 住吉区役所(保健福祉課) | 06-6694-9859 | 高齢者の生活相談全般 |
※ 連絡先について:電話番号・所在地は変更になる場合があります。最新情報は各公式サイトでご確認ください。